現在、開催中(7月7日~9日)当店の夏染め帯フェア「生地×染めを楽しむ3日間」。今回は、こちらのフェアにちなみ夏の染め帯のコーディネートをご紹介いたします。
トップ画像で合わせました着尺は「小松織物工房 白たか上布(白鷹) 」。夏の墨黒がなんとも格好良い。また帯揚げの美しい白と帯締めに入る黒が、メインとなる帯のニュアンスカラーである淡いブルーを絶妙な色合いで引き締めてくれています。
今回ご紹介する帯は、どれもしっかりとした柄が入ります。ですが、着尺や小物で表情を変化させて、実はどんな色にも合わせやすい柔らかい色合いの染め帯たちです。いつもは白系で選ぶのですが・・あえて濃い地の着物でみつけてみました。
西田裕子 「連花」 九寸名古屋帯 和染紅型 水浅葱(ブルー系)
型のぼかしの技法を応用した型染めの九寸名古屋帯です。題は「連花」制作は「西田裕子 (和染紅型 裕彩花)」。氏は栗山吉三郎工房に所属すると同時に、現在は作家としても活躍をしています。日本伝統工芸展近畿展にも入選を果たした実力派です。
紬地の染め帯。夏紬、夏御召といった織りの着物や上布にあう帯です。カラーの通常芯を入れることで単衣帯(場合により袷にも)としてもお仕立てが可能です。抽象的な花をモチーフにしていることもあり、幅広い季節でお楽しみいただけます。
生地は生紬(洗練しない絹の紬糸で織ったもの)。適度な透け感・シャリ感がある表情豊かなものです。染めの雰囲気とも良く合った、完成度の高い作品です。
帯の配色は、トップ画像の様に墨黒とは真逆に白系の着尺やグレー系の着尺などにも映える絶妙バランスのカラー。そんな着こなしの際には帯揚げネイビー×帯締めブルー系で爽やかにまとめるのも有りです。
栗山吉三郎 本大麻九寸名古屋帯 染め帯 夏帯 京紅型 薄茶 亀甲四季花文様 別注品
京紅型の第一人者、栗山吉三郎氏の夏名古屋帯。亀甲四季花文様が、白のざっくりと張りのある帯地に染められた夏の麻帯。華やかな意匠ですが、落ち着いたお色使いですので、シックに着こなしていただけます。京紅型の第一人者、栗山吉三郎氏の世界観が素晴らしく、夏の着姿を彩ります。夏の定番、一点は持っていたい作風です。
柔らかい色合いの有りそうで無い、雰囲気ある型染め帯です。やはり白、茶、グレー、黒…と明るめから渋めの色までどんな着尺にも合う帯。コーディネートは全て淡い色めで仕上げるのも良し、アクセントに赤いラインを入れるのも良し。
染の川勝 九寸名古屋帯 夏帯 染め帯 越後小千谷 淡黄 フウセンカズラ
美しい京友禅の染卸として信頼の厚い「染めの川勝」。気品のある繊細な染めには、息を飲むような圧倒的美が存在します。
こちらは、繊細な仕事が印象的な夏紬の染め帯です。フウセンカズラの花と葉の意匠。ふっくらと愛らしい丸い花、活き活きとした葉を印象的に染め上げています。グレイッシュなベージュの地色に、水墨画のような世界観は大人の着姿にぴったり。
高い描写力は川勝さんの作品ならでは。完成度が高い逸品です。生地は染め上がりの良い、越後小千谷紬を使用しています。
うっとりしてしまう描写の染め帯も持っていたいもの。花言葉「自由な心」でコーディネートを楽しみたいフウセンカズラの帯です。茶系の着尺でカッコよく仕上げたり、白系の着尺にご紹介するような茶色の帯揚げで美しくも着てみたい。真っ白の帯締めをキリリと締めるのも良いですし、ご紹介したような帯締めでその日の気分をアクセントとして足すのも有りです。
華やかな染め帯で夏の気分を盛り上げて
美しい作品を纏えるのは着物の醍醐味。着姿を想像してコーディネートを楽しむのは至福の時間。そこから生地や染めにまで想いを馳せるとなんとも奥深い世界が広がります。
貴重なフェア中は、ご紹介したようなオリジナルの帯揚げを染め上げてプレゼントいたします。気になる帯は、帯揚げプラスで今年の夏に間に合うように!この夏、最後のチャンスです。ご紹介以外もフェア対象の帯は素敵な帯ばかりですので是非この機会にご検討ください。
<スタッフ マキコ>