弊店でお着物としても大変人気の高い「瑞雲」の着尺。今回は、羽織のお仕立てをイメージして着装いたしました。
コーディネートは羽織のベージュカラーからブラウンの色無地を合わせて、シックで趣のある雰囲気のアクセントは羽織紐の「濃紅」に。このアクセントとなる赤は、実は羽織の瑞雲柄に入る赤みのある雲の淵の色から拾っています。
コーディネートを考える際は、色を「繋げる」とか「拾う」などの意識で考えると自然と合っていきます。今回はこの秋冬のアクセントに活きる「小物の赤」も合わせてご紹介いたします。
今年はこの赤、「濃紅」は小物の中でもトレンド感があり、明らかに選ばれています。ぜひ、着こなしのヒントになれば幸いです。
成謙 「瑞雲・広幅 千成堂別注」 飛び柄小紋 着尺 グレージュ
色々な雲の和柄はあれど、中でもこちらの瑞雲はぷくぷくとして、とても愛らしい雲が表現されているところが、個人的に気に入っている一つです。さらにはその愛らしい雲が描かれる地も、しぼ感の少ない上質なちりめん地で、上品な美しい光沢があり、大人のお洒落着として好印象を残します。
着尺はお着物は勿論のこと、羽織としても趣がありとても素敵な着姿となります。弊店では瑞雲の帯留の扱いも多いのでお持ちの方も多いかと思いますが、こちらの羽織で帯留にも雲が浮かぶとさらに大人の遊びが楽しめることにもなりますね。
和小物さくら 羽織紐 手組み冠波柄 白練と濃紅
合わせた羽織紐は、和小物さくらさんの白練×濃赤の羽織紐です。先に記述しました通り、この赤は瑞雲の淵の色が若干赤みを帯びているところから拾ったアクセントカラーです。着姿の仕上げにほんの少し赤が挿すことで、渋すぎず大人の甘さや遊びがプラスされる印象がお楽しみいただけます。
コーディネートをさらに素敵にする小物たちのご紹介
今回の着装の羽織紐のアクセントから、ここからは、この秋冬のアクセントカラーに「赤を挿す」に注目した小物をご紹介いたします。
吉野綾 「ダマスク織のマフラー（ショール）アラベスク柄 」 深緋と赤錆色
こちらは一言では表現できない赤の濃淡が楽しめる吉野綾さんのショール。アクセントを超えてお顔周りを華やかに魅せるショールでの赤の使用ですが、深みのある美しい赤で映えながらも実は黒や茶、グレーなど、様々な色に合わせやすいカラーです。勿論、洋装にも和装にも堪能できる、お気に入りの一品になること間違いなしのショールです。
和小物さくら 帯揚げ 銀通し斜め 絹鼠と濃紅色
こちらは、「アクセントの赤」からのご紹介。大人可愛いく美しい、和小物さくらさんの新作の帯揚げです。
こちらの帯揚げは、アクセントに魅せる赤が入りながら同時に白とのコントラストも楽しめます。白も入る配色から、コーディネートに合わせて挿したい赤の分量を覗かせるバランスで調節出来るところが最大の魅力。そして繊細な光沢が入る生地感により、色の奥行きも広がり、さすがの和小物さくらさんの小物という感じです。
和小物さくら 帯締め 畝打矢柄銀散らし 濃紅
こちらも新作の和小物さくらさんからの濃紅の帯締めです。画像では白の糸が混ざるように見えるかもしれませんが、しっかりとした銀糸です。エレガントな名古屋帯から袋帯まで対応できる赤の帯締めは１本手持ちに持っていたいと思う一つ。帯周りを魅せる一筋の深紅は惹き込まれる着姿となるでしょう。
SHOJIFUJITA（ショウジフジタ） 「BIRD 2」 シュリンク×グレージュ ハンドバッグ
こちらは今回の着装からご提案するバッグ。SHOJIFUJITA（ショウジフジタ） 「BIRD 2」 シュリンク×グレージュ ハンドバッグです。赤のアクセントの挿し方を少しご紹介しましたが、バッグに赤を使用すると他の小物より印象が強くなるのでそのような際は、こちらのようなグレージュのバッグを持つのがベスト。アクセントを他の小物で入れた場合はバッグなどの周りの小物はさり気なく引き算するのが好印象。
和小物さくら カシミヤ ロンググローブ 手袋 モスグリーン
最後に、ベージュの羽織からグレージュのバッグを繋ぐ指先は、和小物さくらさんのロンググローブからカーキをセレクト。こちらは着装に使用されている藤山千春さんの「草木染手織物 吉野間道」 九寸名古屋帯 からグリーンを拾うカラーの選択です。柄や色を重ねた帯周りに印象を残す際は、バッグと合わせて手元はシックに決めましょう。
お着物にも羽織にもおススメの「瑞雲」の着尺に「大人の赤」を楽しむ秋服のコーディネート
ご紹介したように、コーディネートのアクセントになる色の小物をお手持ちに加えておくと様々な着回しが楽しめます。加えてショールやバッグ、ロンググローブに関しては洋装・和装を選びませんのでさらに幅広い着回しがご堪能いただけます。
お着物にも羽織にもお薦めの「瑞雲」の着尺は、弊店の別注として京友禅染匠 成謙さんにアレンジいただいたカラーですが、特徴として「1点ものの制作」ができます。こちらの作品をもとに、生地、地色や柄にアレンジを加えた別注制作も承りますので「ワードローブに瑞雲を加えたいけれど…」という方は、地色や柄について、ぜひご相談をお待ちしております。
