シンプルなだけの着物コーディネートは卒業?洛風林の帯で「今風のアクセント」をつける

お世話になります。千成堂着物店 商品担当 井上英樹です。(@hidekiinoue_sennarido

最近、できる限り月に一度は京都に仕入れに行っています。界隈では「月初(げっしょ)」と呼ばれていますが、各問屋さんやメーカーさんが揃ったタイミングで展示会を行っています。もちろん、色々と顔は出すのですが、中でも「工芸帯地 洛風林」さんの展示会は、中々見られないお洒落な帯が拝見できて楽しいです。(注意:仕入れ業者向けです。行ってみたい方は同行をご相談ください。)

春に向けて「 薄めの色合いの名古屋帯 」を探しに行きましたが、それはそれは新しい視点でコーディネートを楽しめる名古屋帯に出会えました。さすが洛風林さんです。

今回、お迎えした帯は二点「フィレンツェの花」「キエフ花唐草」。共に名古屋帯です。読んで字のごとく、どちらも異国のモチーフの帯です。あまり土のにおいのしない地名と言いますか、ウクライナのキエフとイタリアのフィレンツェの裂からとった模様の帯です。おそらく資料館にはもとになった現物が収蔵されていると思います。

土のにおいのしない、と先に書きましたが、どちらも共に古典裂でしょう。古典的な紋様と言い換えることもできることでしょう。ですが、洛風林さんの手にかかると、とてつもなく現代的で美しい配色の帯地に姿を変えます。

まず、一点目「フィレンツェの花」です。洛風林さんの解説によると「15~16世紀にフィレンツェで作られたビロード裂の一部から、小花と薔薇の柄をうつし織り上げた帯」です。この帯を見たときに、まさに現代のお洒落着物の帯は「この感じ」だと思いました。古典的な柄を現代的なセンスで配色した帯は「ポップ」ではなく、まぎれもなく「上質」な作品なのです。

こちらの帯は各所に光沢のある箔の糸を織り込んであります。そのため、極あっさりとした付下げや色無地、江戸小紋と合わせると、なんと、ある程度格式のある席にも対応できる優れものです。

太めの糸を使った、エッジを際立たせない織味は、どこかホッとするような抜け感があります。そうです、幅広い場面に合い、また、着こなしを拡張する。そして、どこか抜け感を伴うこちらは、旬の要素全てを持った象徴的な「今」の帯なのです。

もう一点は「キエフ花唐草」。以前、異なった配色の作品を扱いましたが、今回はまた一ひねりのある配色で登場。地色のグレージュ系に柄の部分は中間色を効果的に組み合わせた、お洒落な作品です。一目見たときの印象が素晴らしい。見たことがあるような、ないような・・目を奪うような良い意味での「ひとクセ」があります。

万人におすすめできる作品ではありません。ですが、一つ上を目指すあなたには「これしかないでしょう・・」と心底おすすめできる逸品です。

「柄on柄」的な古典の着物コーディネートはお洒落ではなく、無駄のない着こなしこそがお洒落。そんな空気がしばらく続いていたと思います。当店でももちろん、その世界観がありましたが今は少し趣が異なっています。

もちろん不要な要素は削りますが、どこかに「古典」「クセ」「その人らしさ」「抜け感」を漂わせた、新しい視点が今のお洒落な着物コーディネートをつくっているのではないでしょうか。

ただただ、グレイッシュでシンプルな世界観を追いかけるのではなく、どこかにアクセントを効かせた着こなし。そう、その人らしい「クセ」のある着物コーディネートこそが、現代において「旬」なのでしょう。

ぜひ、洛風林さんの新作を手に入れて、新しい着物コーディネートを楽しんでみてください。本当にお洒落な着物コーディネートの視点に気が付くはずです。

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