アート→ファッションへ – 作家さんの魅力を特注の帯に
作品担当の井上英樹です。以前のInstagram投稿で「凝る」というアプローチに対する反響が大きかったことを覚えています。今回は、さらに具体的なアイデアについてお話ししましょう。それは、「作家さん自身が手がけたパネルや額装の作品の配色をもとに、特注の帯をオーダーする」というアイディアです。

型染め作家の関美穂子さんは、当店でも非常に人気のある作家の一人です。私個人としても作品を色々な形で楽しませていただいており、その作風やイメージに触れることがあります。
今回、関美穂子さんに別注としてお願いしたのは「猫の庭」という帯の特注カラー、緑系です。この帯は、猫のモチーフや可愛らしい柄が人気で、作風や配色を変えて何度もお願いしています。

こちらは、関美穂子さんご自身が手がけた額装作品の色味を元に配色をお願いした作品です。過去にはスカーフの色味や既存の作品を反転させるようなリクエストも出してきましたが、やはり、自身の作品をとっかかりにしていただいた方が、統一感のある作風でより素敵に表現いただけたのではないでしょうか。
アートとファッションの融合 – 特注の帯から得られるヒント

アートとファッションの融合において、特注の帯を考える上で得られるヒントがあります。作家さんの作風を取り入れた特注の帯は、ファッションにアートの要素をプラスする素晴らしい方法です。私たちが重視するのは、着物や帯などの物体的な価値よりも、作家さんが持つ世界観をいかに着こなすかです。
特に染め物の作家さんは、額装やパネルなどのアート作品も手がけることがあり、これらの作品をじっくりと鑑賞し、感じ取り、帯という別のアート作品に変えるプロセスが、何とも充実感に満ちているのです。
ぜひ、同じ作家さんのアート作品もチェックしてみてください。


作品担当 井上英樹