きものを新調するという、かけがえのない楽しみ。
日本の春には美しい光があり、また夏には爽やかな風と香りがあり、そして秋にはまろやかな余韻があります。
季節がめぐるたびに、新しい装いがあること。それは、単なる衣服の更新ではなく、心の豊かさや、日常の潤いをもたらしてくれるものです。きっと、袖を通すたびに、嬉しさと充実感が生まれてくるはずです。
春夏秋の三季を、美しく、なによりも心地よく過ごすために。この「おぼろ市松」で、ぜひ装いを新調してみませんか。
勝山さと子さんの「おぼろ市松」── 気品と高級感をまとう、涼やかな装い

春の終わり、風が軽やかに変わりはじめる頃。きものの衣替えが、心弾む季節の儀式となるこの時期に。
染織作家・勝山さと子さんが手がけた別注着尺「おぼろ市松」は、春から夏、そして初秋にかけて──涼やかさと華やぎを両立した、特別な一枚です。透け感の美しさ、色の洗練、織りの工夫。すべてにおいて妥協なく仕上げられた本作は、「高級感」と「着心地の良さ」が共存する、まさに大人のための上質着物です。
織の着物として上質なカジュアルに、また、セミフォーマル風に色無地としてもお召いただけます。名古屋帯から洒落袋帯まで幅広く合い、素敵な着姿をお楽しみいただけます。
気負いなく、凛と纏う「紺鼠色」

地色は、藍色の気配をうっすらと漂わせるような「紺鼠(こんねず)」。
グレイッシュなトーンに静かな深みがあり、控えめでありながら洒落た印象を与えます。
織りの柄には、「おぼろ市松」と名付けられた繊細な組織を使用。角を丸く整えた市松の模様が、柔らかくリズムを刻み、遠目には無地に見えるさりげなさ。近づいて初めてその豊かな表情に気づくという、奥行きのある一枚です。
単衣から盛夏、そして初秋まで── 美しくつなぐ三季の装
「透け感があるのに、軽すぎない」──それが、このきものの真価。単衣の時期から、盛夏、そして残暑の続く初秋までを、自然な心地でつないでくれます。
帯合わせの幅も広く、白系の夏帯で爽やかに、深みのある帯でシックに。装いを引き立てながらも、帯や小物の魅力をしっかりと受け止めてくれる、懐の深い存在です。
夏きものが初めての方にとっては「入りやすく、失敗のない一枚」。すでに多くのきものをお持ちの方にとっては、「装いを刷新し、高める一枚」として──どなたにとっても価値ある新調になることでしょう。
手仕事の深みと、美意識の高さを宿した別注品

手がけたのは、京都・西陣の名門「勝山織物」をルーツに持つ染織作家、勝山さと子さん。
兄・勝山健史氏とともに、現代の感性に響く作品づくりを追求されてきた氏の手によるこの一枚は、糸選びから織りの構成、風合いの調整まで、すべてを綿密に組み立てて制作された別注品です。
「女性の感性」と「織元の知見」が調和した特別な着物。その佇まいには、見た目だけでない“本物”の説得力があります。
季節の記憶を、美しく更新するために。
きものを新調するという、かけがえのない楽しみ。それは、新しい装いをまとうだけでなく、自分の感性や時間そのものを、少しだけ豊かに整えることなのかもしれません。
春、夏、秋──
この一枚とともに、季節の移ろいを感じながら、装いも気持ちも、少しずつあたらしく。
この着尺「おぼろ市松」が、そんな美しい時間の始まりになりますように。
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