今回は、先日大変ご好評のうちに会期終了となりました、染色工房「Foglia」の仁平幸春さんと甲斐凡子さんの作品の中より、インスタグラムでご紹介させていただきましたコーディネートをご紹介していきたいと思います。
なお、今回の作品を全て見たい！という方には「作品集ブログ」がございますので、宜しければそちらも合わせてご覧ください。
トップ画像の帯は甲斐凡子さんの手掛けた九寸名古屋帯。アクセントになる帯締めに、SRS(梅村更紗さん) 帯留め 「oval / オーバル（丸）千成堂別注」が帯との魅力を引き立て合うコーディネートです。
- 着尺 佐藤新一（白たか織）「白鷹の手花織 千成堂別注」 に Foglia（フォリア）仁平幸春 「葡萄とリボンとレース 千成堂別注」 九寸名古屋帯 を合わせる
- 着尺 中川織物 白大島紬 「160亀甲入 / 亀甲入り唐草」 に Foglia（フォリア）仁平幸春 「葡萄とリボンとレース 千成堂別注」 九寸名古屋帯 を合わせる
- 着尺「丹後木綿」に Foglia（フォリア）仁平幸春「雲錦 樺茶色地」 九寸名古屋帯 染め帯 を合わせる
- Foglia（フォリア）甲斐凡子「水の音/小千谷紬・白地に全面ロウムラ加工」 九寸名古屋帯 に 和小物さくら 「横段暈し 千成堂別注」 紬の帯揚げ を合わせる
- Foglia（フォリア）甲斐凡子「凡・染分け帯no7 ”オルカ” グレー・ベージュ 夏帯〜単衣帯」 九寸名古屋帯 に 橋爪玲子 水牛角に蒔絵の帯留 「瑞雲」 千成堂別注 を合わせる
- 和装の世界観を1つ先へ導き、存在感を放つFoglia（フォリア）
着尺 佐藤新一（白たか織）「白鷹の手花織 千成堂別注」 に Foglia（フォリア）仁平幸春 「葡萄とリボンとレース 千成堂別注」 九寸名古屋帯 を合わせる
実に華やかなFoglia（フォリア）仁平幸春 「葡萄とリボンとレース 千成堂別注」 九寸名古屋帯 に合わせた着尺は、山形県 米沢市 白鷹産地の置賜紬 伝統工芸士 佐藤新一氏要する、白たか織の作品です。
当店が企画より手掛けた別注品。雪花織という名作帯の組織を紐解き、産地のメーカーさん、問屋さんと打ち合わせを重ね、佐藤さんの工房と実現にこぎつけた素敵な着姿をお届けしたいという全てが詰まった一品。
草木染をベースに染色された糸は大人に似合うニュアンスのあるお色。深い艶めきは良質な生糸から生み出された着尺です。主役となる華やかなフォリアさんの帯と合わせて魅力が引き立て合う着姿をご堪能ください。
着尺 中川織物 白大島紬 「160亀甲入 / 亀甲入り唐草」 に Foglia（フォリア）仁平幸春 「葡萄とリボンとレース 千成堂別注」 九寸名古屋帯 を合わせる
次に同帯に合わせます着尺は、鹿児島県 / 中川織物謹製、名門織元の白の本場大島紬。白地に藍色の絣は実に爽やか。カタス式絣（7マルキ相当）になんと160亀甲絣を組み合わせた、制作難易度の高い作品です。
帯合わせが楽しいすっきりとした柄行きもポイントが高く、主役級のフォリアさんの帯も一瞬にして印象の変化が楽しめる着尺です。伝統的工芸品指定、糸つくりから手織まで昔ながらの製法で作られたお品です。現在、技術のある織り手が減少しており、生産数が激減しています。こちらのような特殊な経緯絣のものとなると、さらに入手困難です。産地から確実に消えゆく名仕事。この機会に是非、お薦めいたします。
着尺「丹後木綿」に Foglia（フォリア）仁平幸春「雲錦 樺茶色地」 九寸名古屋帯 染め帯 を合わせる
大変印象に残るフォリアさんの「雲錦」に合わせた着尺は、丹後の白生地を手掛ける織元が、その技術とこだわりで制作する「丹後木綿」数多くある作品から当店のニュアンスに合う作品を厳選したもの。
糸の毛羽を抑える加工を施しており、非常に艷やかで滑らかな織り上がりで上質感があります。お仕立ては単衣がおすすめ。また、ご指定いただければ自宅で洗える着物としても制作が可能です。
洗える長襦袢と組み合わせれば、お家クリーニングの着物コーディネートが完成。最高のコストパフォーマンスです。
着物ではなく、着るあなた自身を主役にする現代ライフスタイル型着物。確実にあなたの着物ライフを拡張してくれる一反です。
Foglia（フォリア）甲斐凡子「水の音/小千谷紬・白地に全面ロウムラ加工」 九寸名古屋帯 に 和小物さくら 「横段暈し 千成堂別注」 紬の帯揚げ を合わせる
フォリアさんの「水の音」に合わせた小物は、和小物さくらさんに当店のイメージで配色をいただいた他にない別注の帯揚げです。
生地はしなやかな紬系の生地を採用。厚すぎず薄すぎない、抜群に使いやすいお品に仕上がりました。滑ったり緩んだりもしにくく、他にない高級感が楽しめます。
品の良い薄花色にローケツ染による横段が染め上げられています。帯から覗かせる色を変えることで、着こなしの幅が広がります。
着尺は本場久米島紬であり、トータルで紬地を重ねていく楽しみ、小物を重ねていく楽しみが幅広く、奥深く感じられるコーディネートの完成です。色めはシックでありながら、とても楽しんでいる明るい気分が感じられる和装ならではの妙をご堪能ください。
Foglia（フォリア）甲斐凡子「凡・染分け帯no7 ”オルカ” グレー・ベージュ 夏帯〜単衣帯」 九寸名古屋帯 に 橋爪玲子 水牛角に蒔絵の帯留 「瑞雲」 千成堂別注 を合わせる
フォリアさんの「オルカ」にアクセントとして合わせた小物は、和歌山県 漆工芸作家 橋爪玲子さんの帯留です。当店の提案を含んで制作をいただいたオリジナル作品となります。当店限定での展開。
ひとつひとつ丁寧に手間をかけ何度も塗り重ねられた漆は、その独特の温もりのある艶に表れます。そして一つとして同じものの無い、天然の水牛角は深みのある艶と模様が美しい、高級感のある素材です。滑らかに磨かれた表面に、存在感を発揮するのは丁寧な蒔絵の手仕事。銀の粒子の上に、金色の透明感のある層を重ねて、深みのある金色の雲を浮かせています。下地の艶やかな素材を生かすための「余白」も美しい。蒔絵の表情はもちろん、生地との一体感を感じさせる、力の入った作品に仕上がっています。
それぞれの合わせが完璧なコーディネートの仕上げに存分なアクセントとなる帯留の大切さ。これぞワンランク上の「上質な普段着」をご堪能いただける一つです。
和装の世界観を1つ先へ導き、存在感を放つFoglia（フォリア）
Foglia（フォリア）さんの作品は、一つ一つが唯一無二の存在感を放つどれも素敵なものばかり。そして勿論、全てが高い完成度を誇るオリジナル作品ということから、どんな着尺や小物も活き、活かされ引き立て合う。そうです…ご覧いただいたように、コーディネートが楽しめるものばかりです。
そして、Foglia（フォリア）さんの作品は、どの作品も流行りというものには振り回されないものばかりでもあります。会期後に欲しいものが決まったり、気になるものがあるかもしれません…コーディネートや作品集をご覧いただき、もしご希望のものがございましたら一度ご相談いただけましたらその都度お答えしてきたいと思います。配色違いや柄違いなど、オリジナルでオーダー可能なものもございます。お手持ちのものに合わせたいけれど…などのご相談も含め、ご検討のお客様はお気軽にお問い合わせください。
＜スタッフ マキコ＞
