「訪問着と袋帯」正装・式典に合う華やかなコーディネート5選

突然ですが、現在「東京国際映画祭」が開催されており、先日あったオープニングセレモニーでの監督&俳優陣のレッドカーペットでの華やかな姿をご覧になった方はいらっしゃいますでしょうか。

錚々たる方々の、レッドカーペットを歩くドレスアップした様子は、見ているだけで気持ちが華やぎますが、個人的には、高橋惠子さんの大変華やかで印象的な和装に目と心を奪われました。レッドカーペットがとても似合う華のある素敵な着姿。その様子を楽しみながら「やはり華やかな場所には華やかなものが良いな…」と、そんな当たり前のことを感じました。

その場所に相応しい「華やかな正装」は何よりも気高い。今回はそんな華やかなコーディネートをご紹介いたします。

友禅染 訪問着「菊椿に梅」に 河合美術織物 袋帯 「菊七宝」を合わせて (衿秀 利休バッグ 胡粉色に金銀糸の宝尽くし刺繍)

トップ画像は、リユースで入荷いたしました古典柄の訪問着です。友禅の仕事、柄づけの雰囲気は非常にスタンダード。様々な季節をまたいだ草花の柄(菊と椿、一部に梅)はシーズンを問わずに着用が可能です。クラシックな帯も良く合いますが、シンプルな白系の袋帯をすっきりと合わせて、今どきの着こなしを楽しむのもお勧めです。

華やかな古典柄の訪問着を「今」として表現するなら合わせる物は「全て白」という潔さで。

合わせた帯は、河合美術織物 袋帯 「菊七宝」は式典やお茶席にお勧めの帯です。飛び柄の小紋、色無地から付下げ・訪問着に合い、高級感のある今様フォーマルな着こなしを完成します。七宝は吉祥の古典柄、格調としても申し分なく、きちんとした着こなしを必要とする場にも相応しいお品です。
白とベージュ、金銀をすっきりとまとめてありお洒落です。寒色・暖色・濃色と着物の色味も選びません。唐織調の立体感のある織上がりですが、打ち込みはしっかりとしており引っ掛かりやすさもありません。重厚過ぎず、しなやかで扱いやすいところも魅力。
河合美術織物の誇る膨大な資料の中から当店の考える一反をセレクト。別織として制作をお願いしています。

とにかく合わせやすく決まる絶対的な袋帯。この後のコーディネートでもその良さが伝わると思いますのでご覧ください。

そして、合わせたバッグは衿秀さんの「和想庵」ブランドのバッグです。銀糸が織り込まれた美しい光沢がある正絹の生地に、金糸・銀糸の金属糸で可愛らしい宝尽くし柄が丁寧に刺繍された利休バッグ。礼装にふさわしい、上品なバッグです。横長のフォルムで安定感のある形、ジッパーを開閉しなくても、チケットや薄手のパスケースをサッと挟めるスリットがありますので、使いやすいです。内側は紗綾型のような模様のファブリック製。胡粉色のバッグですが、シルクガード加工済みですので、汚れにくく安心です。

さらにご紹介すると帯揚げも宝尽くし。バッグと帯揚げを白の宝尽くしで引き締めて仕上げる完璧な仕事をしてくれる小物たち、重要です。この様な小物が揃っていれば、後は帯締めで自分色を足して楽しめるのも雰囲気に変化があって良いですね。

尾峨佐(おがさ)刺繍の訪問着 に 鈴木織物 袋帯 「笹に波濤文様」を合わせて

こちらは、華やかな刺繍が印象的な尾峨佐染繍の訪問着。

淡いパステルカラーの優しいぼかしの中に、四季折々の花が丁寧な刺繍で施されています。世界的に歴史のある技法「刺繍」…立体感のある刺繍の美しさは他の表現方法では決して真似することができません。尾峨佐染繍は手刺繍ならではの表現で、日本の四季を感じさせ「刺繍・色・柄・生地」全てにこだわり深い味わいと豪華さを兼ね備えた逸品を生み出しています。

丁寧に時間を掛けた一針一針の糸の光沢感と立体感とそれらが着物になじむ柔らかな風合いを是非、お楽しみください。お仕立て上がり品となりますので、こちらは到着後、すぐにお召しいただけるのも嬉しいところです。

そして、コーディネートではタイプの違う2本の帯で違いをご覧ください。トップの訪問着でもお話しをしていますが、帯は白系以外の古典柄でもこれだけハマります。

華やかな古典柄のコーディネートで合わせている帯は、織文意匠 鈴木。能装束や古典柄からインスピレーションを受け、上質な糸を惜しみなく使い織り上げる唐織や、季節を問わず締められる水衣錦など、古典的な美しさと現代的な雰囲気に定評のある名門です。絹糸の艶めきを最大限に引き出す、ふんわりと盛り上がった唐織りは圧倒的な上質感があります。


こちらは「笹に波濤文様」の題を持つ袋帯。その唐織の技法を生かした作品です。立体感のある金糸で美しく表現した波、繊細な配色の笹。季節感を問わず楽しめる柄行きです。
白い地のすっきりした印象ですが、その糸の質感で袋帯の上質感を作りこんでいます。色糸は他色です。合わせやすく、また一際に美しい。完成度の高い逸品に仕上がっています。
色留袖や訪問着、付下げに合わせて、華やかで素敵な着こなしをお楽しみいただけます。

染の川勝 付下げ 「桜百花」 仮絵羽 に 河合美術織物 袋帯 「菊七宝」を合わせて

こちらは付下げ。数々の着物誌でもお馴染み、美しい京友禅の染卸として信頼の厚い「染めの川勝」です。

気品のある繊細な染めには、息を飲むような圧倒的美が存在します。はんなりとした意匠に発色の美しさ・・・美しい日本の伝統文化を、川勝らしいオリジナリティーで表現されているブランドです。

しっとりしなやか、極上のちりめん地にモノトーンで浮かび上がるように染められた百花文様が実に美しい。花文様の美しさはもちろんですが、その地の深く深く染まった黒の地の染めの美しさは格別、凛と静かな佇まいです。染の川勝さんの数ある作品から、当店にてセレクトした逸品です。

染の川勝 「菱華文散らし 千成堂別注」 手描き京友禅の付下 に 紫玄(坂下織物)「能衣秋葉文」 唐織 袋帯 を合わせて

雰囲気は変わりますがこちらも上のご紹介同様、京友禅染匠 染の川勝が手掛けた付下げです。当店の別注として地色にアレンジをいただきました。唐織・錦織など正装の袋帯を基本に各種式典やパーティーといった華やかなお席に映える逸品です。


しっとりと重みのある生地感はさらりとしぼの少ないちりめん地。柄は熟練の職人による手描き友禅です。シンプルな柄ゆきですが立体に見えるほど巧みに描き込みがされています。地色の美しさと合いまり、非常に高級感、上質感のある着姿が楽しめます。柄の陰影をつける程度の縫い(刺繍)も大変品が良く素敵です。

なお、手描き友禅の特徴として「1点ものの制作」ができます。こちらの作品をもとに、生地、地色や柄にアレンジを加えた別注制作も承ります。その場合はお仕立てを含めると最短でも3か月は必要です。ご希望のお客様はお早めにお声掛け下さい。

成謙工房謙蔵 訪問着「懸崖の菊」仮絵羽 に 紫玄(坂下織物)「能衣秋葉文」 唐織 袋帯 を合わせて

最後にご紹介するのは、京都 工芸染匠 成謙の訪問着です。創設者「謙蔵」の銘の名品。

上質な手描き友禅を中心に手仕事を追求する工房です。抜け感や洒落感には相当のこだわりがあり、テレビドラマやCMなどで実は目にする機会の多い染匠です。懸崖の菊と波を題材にしています。一斉に花を咲かせた菊は絢爛であり、愛らしい。

上品な亜麻色の地色が素敵です。技法は京友禅。金彩の部分は手描きです。文様は菊、流水、波が描かれており部分的に金糸が施され、菊には可愛らしい相良刺繍があしらわれているところもあります。共八掛部分にも文様が続き、こだわりが感じられます。

いわゆる「四季の花」です。季節を問わずお召しいただけます。仮絵羽ですので、ご自身に合ったサイズでお仕立てが可能です。

合わせた袋帯は、現代においては極めて希少な手織の西陣織帯です。織り上げた「紫玄」さんは、手織りで最高級の西陣織帯を手掛けた名門 坂下織元(現在は廃業)から独立した織元です。能衣装の研究から生み出された柄には「能衣秋葉文」の題が付けられています。


黒の地色に艶やかな金糸と色糸で描かれた世界は、まさに工芸的な美しさのある仕事です。非常に重厚な空気を感じますが、織上がりは軽く、とてもしなやかです。一般的に流通する大量制作型の帯とは明らかに一線を画した完成度ですが、反面、価格は比較的手に取りやすいのも見逃せません。良い袋帯をお探しの方に、ぜひ手に取っていただきたい納得感のある名品です。

目指すはその場に相応しくも印象的な着姿

さて、当店のブログでは少し珍しい内容となります、華やかな正装のコーディネートのご紹介はいかがでしたでしょうか。

景色に浮くのは悪目立ち…だからと言って景色に消えてしまったら、それはもう景色。せっかくのお着物、せっかくの帯、せっかくの着姿。それぞれのお客様に合うバランスで素敵に着こなしていただきたい。千成堂着物店では、お客様のお立場や着ていく場面などに合わせたオーダーやコーディネートのご提案をしております。

ぜひ、晴れの日、晴れの場面での、華やかな和装も堪能していただきたいと思います。

<スタッフ マキコ>

「着たい」「似合う」が間違いなく揃います

「自分の着物にあう帯を選んでほしい」
「ネットの掲載品を実際に見たい」
「合うサイズの草履がない」
「お洒落なコーディネートで揃えてほしい」
「着物が着にくいので、仕立て直したい」
「紬をはじめたい」
「似合うものをオーダーメイドしたい」
「式典のコーディネートを任せたい」
「芭蕉布や上布など、特上品が欲しい」
「染織家の●●さんの作品が欲しい」

お応えしてきた一例です。ご来店(予約制)はもちろん、メールやLINEでもお気軽にご相談ください。

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