今、なぜヴィンテージなのか
今、なぜヴィンテージを着たいのか…書いていて想います。それはヴィンテージの持つ「おもしろさ」に惹かれるから。
トレンドも大切なのですが、一般的なトレンドには少し「遊び」を加えたくなる時がありませんか?自分らしい「味わい」や「色」をプラスしたくなるのです。
現代には無い物を加える自分だけのコーディネートは、新鮮な魅力に溢れています。そして自身が見つけた自分だけのヴィンテージには愛着もひとしおです。
何よりヴィンテージは奥深い…気づけばいつしか魅了されています。
新作では手に入らない作品が増えている(生産減少・廃業など)
時代の流れや動きはどんどんと速くなり、先が読めなくもなっている昨今。「え?ついこの間までこの材料手に入っていたのに無理なの?」ということが増えました。
作品の作られる数が減り、もちろんそれは材料だけで無く、作り手の減少によって、もう生まれない作品も後を絶ちません。この世界、本当に欲しいと思った時はその時でないと手に入りにくくなっています。
良かった時代に作られた作品は輝きがある
それは「作品の持つオーラ」とでも言えますでしょうか。魅了する輝きは時代を超えても変わらないことは勿論のこと、さらに増していきます。
そして、その放つ輝きとは別に、実際に良い時代に作られる物はそれだけ「上質」という現実もあります。
何代も続く呉服屋を営む友人は「蔵に眠っている反物は、本当に上質なものが揃ってるのよ。今、作られるものとは全く違うの。別格よ。」と語ります。
良い時代に隙の無い上質な素材から生み出された作品が、時間を経てさらにオーラをまとって「スペシャルなヴィンテージの輝き」となります。
浦野理一の帯と白い紬を合わせる
ヴィンテージの作品を際立たせるには良い方法があります。それは新しい時代の作品と取り合わせること。
一例なのですが昭和の染織・染色作家として人気を集める浦野理一さんの帯と、長野県・三才山の地で制作される現代の草木染紬「三才山紬」を合わせたコーディネートはまさにそれです。
浦野理一はこんなひと
日本の染織品を研究し、紬や型染めなど多彩な作品を残した昭和期を代表する作家の一人です。小津安二郎監督の映画の衣装を監修したことも有名なエピソード。現代においても全く古く見えない作品は新鮮な着こなしを求める着物好きに人気が過熱気味。もはやコレクターズアイテムとなっている印象すらあります。
白い紬は三才山紬 / 現代の着物
長野県の三才山のそばにアトリエを構え、所有する山で採集した草木の染料をゆっくり丁寧に灰汁で発色させた紬糸で織る優しい紬「三才山紬」。
最近、横山俊一郎からお嬢様である横山恵さんへと制作者記載が変わりました。4代にわたり、じっくりと育まれた世界観は必見。確かな完成度と女性らしい感性を伴った「現代の紬」です。
時代を経たものにしかない雰囲気やムードは、現代の作品と合わせると際立ち、素敵
着るものは「纏って完成する」ということがありますが、時間の経過と共に作品そのものに「纏う何か」が生まれます。
その纏う何かが、作品の醸し出す雰囲気やムードとなります。そして、それこそがヴィンテージの圧倒的なオーラとなり、纏った時に更にそのヴィンテージの持つ効果を楽しめ、心を満たし、満たされた心が自然と外に放たれるものとなるのです。
自分らしさの証の「鍵」として、ヴィンテージをお楽しみいただきたいです。
最新の作品とヴィンテージのミックスを是非お試しください
「個性が際立つ私らしい着こなし」として、新作とヴィンテージの取り合わせもお試しください。
気負わず豊かに、そして自由に。際立つコーディネートで、ご自身流のトレンドを作っていただけたら素敵です。
スタッフ マキコ