町田市にアトリエを構える染織作家 中野みどりさんの草木染の帯揚げが届きました。
中野さんは着尺や帯、ショールといった紬織物を手掛ける作家なのですが、糸を染める草木染を応用した帯揚げも少数ですが発表しています。作品展やアトリエのみを基本に取り扱われていましたが、少しだけ分けていただきました。
「季節によって出ない色もある」
「新鮮な色を染めるの」
「どれだけやっても、作るのは楽しい、飽きない」
全てにおいて妥協なく、そして楽しく作られた作品たちは、優しい色を静かに湛えています。
非常に写真では再現が難しいのですが、下記にてご紹介いたします。
桑
柿 (1)
柿 (2)
林檎(1)
林檎(2)
楊梅(やまもも)
中野みどりさんの制作
中野さんは紬織の人間国宝 宗廣力三先生に師事、現在はその紬哲学をベースに草木染の探求や、着る人に本当に似合う作品を目指して、制作をされています。
染料の配合・染める時間はもちろん、チップの採集の時期すらもその発色に盛り込み、独特の優しい色味を出します。だんだんと着尺もご紹介したいと考えているのですが、まずは、その世界観の片鱗を味わっていただきたく、今回のご縁となりました。
発色は経験とそのタイミングによるものですので、同じ色味は染めることはできず、一作品は世界に一点限りとなります。
また、「自然の光」の中で最も美し表情を見せる色たちです、お手に取って、日の光の中でその優しい穏やかな色味を味わってみてください。
この魅力・・・たまらないものがあります。
作品担当 井上英樹