「作り」「迷い」そして「走る」京都 2021年11月 日帰り出張の記録

作品担当 井上英樹です。恒例となりました旅日記シリーズ、実は他にも色々行っているのですが、諸事情で今日の京都日帰り出張から記録していこうと思います。

私は強烈な雨男として一部で有名なのですが、今回は無事に晴れました。

5時起床。

なぜか富士山と逆側に席を取る?指定席で京都に向かいます。

雨が降らないときには「今日は少しのんびりできるかな」と思ったりしますが、結局、甘えなしの弾丸出張になりました。

大好きな洛風林さん、別注先生こと紬問屋 太田和さんを泣く泣く諦め、つめつめの予定で駆け抜けましたが、それは、「糸から動く」別注関係の打ち合わせが控えているからなのです。

なぜなら、「勝山さと子」さんとの今までにない着尺をつくるミッションがあるからです。

勝山さと子さんと打ち合わせの風景

時間通り、ほぼほぼ開場9時に合わせて到着いたしました。(上る・下るに迷っていたのは内緒ですよ)

勝山さと子さんは今日は着物をお召しでした、美意識は爪の先まで通っています、ネイルまで隙なくとてもきれいでした。

制作のスケジュールや諸々の調整を手掛けられる物腰の柔らかい紳士、大野さんも一緒でいつもの安心感があります。

「うちのお店は本当にオーダーメイドばっかりでして・・」

という話から始まりましたが、勝山さと子さん作品のオーダーメイドはお一人からでも、工房へお連れください、となんとも得難いお話もいただきました。(オーダーをご希望の方は工房までご案内いたしますので、一緒に行きましょう)

そして、「女性が本当に欲しくなる・引力のある素敵な着尺」という漠然としたテーマの具体化に向けて、糸の制作・経糸や緯糸の考え方・地風の目指すところの打ち合わせをしました。

写真は糸の綛(かせ)ですが、織り上がりの厚みや風合いに直結するところで、これが最も重要です。

糸をどう組み立てるか、これが難関です。

と言っても、さと子さんや大野さんに敵うわけもなく、一生懸命話すだけで手一杯・・これは、なかなかに面白い仕事になりそうな予感です。ここを超えれば、おそらく最高の逸品をご紹介できるはずです、着地に向けて死ぬ気でついていきます・・。

さと子さんの展示会をあとに、藤娘きぬたやさんの展示会へ。

と言いますのも在廊される「安藤嘉陽」さんへ帯の別注を出すためです。

少し前に、当店で在庫しているきぬたやさんの帯に「可愛すぎて、私には似合わない」という話をいただきまして、少しビターな、ワントーン絞り帯を頼もうと企ていました。

地色や世界観をお伝えして、普段のきぬたやさんにないテイストを、ほぼ無理やり?お受けいただき「気にいるものをつくりますよ」と、お言葉いただきました。

会場をあとにして、さて、時間は11時50分。

普段はあまりにも時間がなくて、パンを齧ったり、チェーンの定食屋さんで15分くらいで食べたりしていたのですが、妻にも「ちゃんと昼を食べろ」と言われており、居酒屋さんの昼営業の海鮮丼を食べました。

京都出張の街角

しかし・・これは醤油をかけすぎたのか、しょっぱくて・・そして、ワサビにむせ返るという失態を演じるのでした。結構恥ずかしい。

お昼を食べたら、「和小物さくら」さんへ出発。

和小物さくらさんの作品の大半をディレクションする中川靖子さんとこれからの千成堂の方向性をお話しました。

もはや、気分は春夏。コムクリット工房のバッグや年明けの立ち上がり予定を聞きつつ、ご趣味の登山についてつかの間の雑談を・・。

和小物さくらさんを出て少し歩きますと、当店の別注品でも散々お世話になっている東京日本橋の問屋さん「丸上」さんの京都展(移動市)の看板が目に入りました。

毎日のように、頼りになる担当の井筒さんとは話をしており、仕入れというよりご挨拶的に拝見いたしました。龍工房さんの展示会も同時開催、良い作品を拝見いたしました。素敵。

そして、少し歩きますと、当店のしけ引きや付下げ、コートなどお願いしている松寿苑さんに到着。

来年の頭にも動く予定の「オーダーメイドの染め帯」のご相談と、手織りの西陣織で無二の世界観をもつ「齋藤織物」さんのご紹介をいただきました。

世界的にも有名な古裂コレクション一部を拝見したり、帯を頼んだりと短くも充実した時間を過ごしました。

駆け足止まらず、下井信彦さんの展示会へ。

下井さんには様々に別注をお願いしているのですが、ご本人と面と向かって相談できるこの機会は貴重です。

お客さまのオーダー品の調整や、最近入荷した紬に浮織着尺の苦労話(ご自身初の挑戦だったそうです)など様々に話をしました。

下井さんは質感はもちろんなのですが、伸びたり割れたりしないという織物の機能性に妥協がない方だと再確認。

アーカイブを拝見していると、シャリ感と透け感のある帯地を発見。

その色み、藍のアクセントの入り方が清涼感があり素敵。

こちらから夏の着尺に発展できないか・・とご相談に乗っていただきました。

ここまで夏な着尺は制作されたことがないとのこと、またしても初挑戦をお願いしてしまいました。

(下井上布・・・とか言ってみたりして)

夏の着尺は透け感・シャリ感・耐久性・裏地がないため糸を裏に通さない・と制約が多く、かなりどっっしりした宿題です。

ですが、そんなお願いに関わらず、物静かな下井さんが少し前のめりに「やってみましょうか」と言っていただけた瞬間が嬉しくて、感無量。これからも色々お願いいたします。

同時に同じ会場で展示会をされていた多ち花 河合社長にもご挨拶とお礼を伝えました。

とても素敵なオリジナル配色のガルーダをご制作いただき、また、現在依頼中の「単衣夏向き・古渡更紗帯」のことも、よくお願いしてきました。

時間は4時半。

5時が新幹線の発車ですので、大急ぎで京都駅に戻ります。

お弁当を急いで買って、指定席に向かうと、ここで痛恨のミス。

席を通路側に取ってしまったのです、ここにはコンセントが無く充電ができない!

スマホの充電が切れ、またノートPCの充電も不安・・。

それでも、なんとか別注関係の依頼内容をまとめつつ、帰途につくのでした。

ご存知、京都は日本で最も美しい景観の楽しめる場所です。良い時期の出張をお客様に話すと「楽しいでしょう!観光もされるのですか?」と言われます。

しかし、毎回このペースで駆け回っているので、リアルな話、観光どころではなく下手すると昼も食べることができません。

なんと言いますか、楽しさのベクトルが違う私ですが「どうやって良い作品をつくってもらおう?」と駆け回りながら考るときは、とても楽しいです。楽しいことだけは間違いない。

着々と作家さんからも納品に関するメールも届いています。

この調子でペースを落とさず、良い作品を一生懸命ご紹介して参ります。

走りますよ。

作品担当 井上英樹

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常に産地に足を運び、作家さんとものを作り、お仕立てを知り、そして繋ぎ手の問屋さんとも情報を共有しています。

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