作品担当 井上英樹です。
雨が降る日が続く梅雨時期、なんとなく気も滅入ってしまいすっきりとしない。
誰もが爽やかな日差しや空気が欲しくなる、そんなしばらく、今日この頃。
ご安心ください。
人気の硝子作家 古川莉恵さんから、すっきりと澄んだ「夏の新作」が届いていますよ。
2021年 夏の限定色は藍白色の「凪」
古川さんとの限定コレクションも、大好評に回を重ねてきました。
絶妙な配色のトーンや「シーズンレスである」ことも的確に表現されて、さらに完成度を高めています。
今回は夏の時期に発表する、ということを古川さんと話しており、比較的、透明度の高いコレクションを考えていました。
しかし!そこはそこ、少しグレイッシュなトーンを加えた新作は、風の切れる一時「凪」の海の色。
クリアな爽やかさだけでは測れない、大人の夏コレクションとなっています。
切子の帯留「かすみ」と「はなび」を、素材から設計する
今回、配色の妙はもちろんですが、実は「素材」自体に変更を加えてもらっています。
通常、使われる硝子に比べて、「透明度の比較的高い特殊ガラス」を素材として、選んでいただきました。
そのため、切子のラインがさらに輝きを増し、グレイッシュな中にキリッと光を差します。
先にも書きましたが、「大人っぽい配色」でありながら、爽やかさやキレの良さを感じさせるのは、この素材の力もあるのです。
(あまり、無茶は言えないのですが・・初めての試みということで、古川さんにも楽しんでいただけたと信じたいです・・。)
今回は角型のかすみに新型の正方形バージョンも加わりました。
揃うと迫力がありますねえ・・。
新型の帯留「あめ」は雨のモチーフ
新型として制作されたデザインの帯留め「あめ」。
これは雨の日の雨だったり、絵の中の雨の表現だったりから、インスピレーションを受けて制作されたそうです。
細かく入ったカットがキラキラと光りますが、落ち着きのある大人の表情を見せているのは、そのカットのデザインの妙。
いわゆる伝統的な表現ではないのですが、切子に都会的な感性を加えた新しい視点の逸品です。
小さなオブジェのような、存在感のある作品です。
ピアス「はなび」も「凪」に統一してコーディネート
毎回完売が続きますが、古川さん制作する「はなびのピアス」は特別に人気があります。
質感はもちろん程よいサイズ感は主張があり、着姿のアクセントに特別に良い感じです。
今回「凪」のコレクションに配色を統一していただき、涼し気な藍白色を底に沈めました。
潜ませた鏡が光をふんわりと反射して、実にきれいです。
ポストの部分は高級感のある18金イエローゴールドにアップグレード。
やさしさの中に、エレガンスを潜ませたジュエリーに仕上げてあります。
私は「耳まわり」というのは、和装小物に残された最後の聖域だと思っています。
古典にはないものですが、アップにした髪型に素敵なピアスは着こなしのバランスも取れます。
今こそ、挑戦をいただきたい最新の和装小物です。
(もちろんですが、洋服にも合います。)
全作品、各1点限定(ピアスのみ2点)で発表いたします
古川さんにお願いしている硝子の作品は基本的に再制作をせず、限定品として発表します。
時代の空気や、心に浮かんだひらめきや、ざわざわとしたさざ波のようなもの・・いろいろな所からインスピレーションをもらい、配色してもらっていまして、それを再現するのはちょっと難しいです。
一点ずつ手仕事で彩色もされていますので、そもそもが世界に同じものは存在しないのですが、小さなアート作品として所有する喜びも感じていただきたいな・・と。
爽やかですが、それだけではない。
奥深く完成した大人のための贅沢な逸品となっています。
作品担当 井上英樹