寒い日が続いていますがお元気でしょうか。井上和子です。
お正月はinstagramやニュースなどで着物姿を多く見ますよね。
私は仕事柄、コーディネートを気にしたり、これからの時代の着物について考えたりと、充実した時間を過ごしています。そこで、少し面白いことに気付きました。
初心者に避けられる「黒の着物」
お正月は晴れ着が多く、明るい色の綺麗な着物を多く見かけました。
ですが、普段に着る着物なら明るく綺麗な着物だけで良いのでしょうか?
もっと着物を楽しみたい、洋服感覚で違和感なく着たい、と思われるそこのあなた!
黒の着物、特に紬など織の着物はいかがでしょうか?
そう聞いただけで「ええ黒!ハードル高い、上級者の着物じゃない?」という声が聞こえてきました。本当にそうでしょうか?
ちょっと周りを見回してください。黒のコート、黒のハイネックのセーター、黒のスーツ等々、季節はありますが、洋服の中では黒が限りなくベーシックです。
黒をセンス良く見せるには、コーディネートが大切
ベーシックということは、逆に言えば差を付けにくいこと。
洋服を考えると、個性やセンスの表し方として小物などコーディネートがポイントとなってきます。
ストールやネックレス、ブローチ、ベルトなど。
さらに、ブーツかパンプスかスニーカーが良いか足元も気を配ります。
帯、帯揚げ、帯締め、帯飾り、草履などをコーディネートする着物も考え方は一緒。
洋服の考え方を生かせる黒の着物は、ある意味でコーディネートしやすいとも言えます。
黒の着物は実は初心者にもやさしいのです。

ファッションとして最もベーシックな色、黒から始めてみる
当店では、着物の新時代に向けて灰桜色、灰藤色などのようなグレイッシュで上品な中にも華やかなオリジナルカラーを企画しております。
ですが、華やかな色味は良い意味でも悪い意味でも目を引きます。着馴染んだ黒の紬や綾織などなら、着物のハードルを下げて着ていて落ち着けるかもしれません。
私が思うに、黒の着物は帯合わせや小物選びも洋服の感覚で楽しみやすい、実は初心者にもおすすめの色味です。
「あ、着物っていいかも」と思ったら・・黒や黒系の着物からはじめてみてはいかがでしょうか?

また、濃いグレー系を「洋服感覚の色合わせ」で楽しむのもお勧めです。
黒よりも少しソフトな印象のお洒落が楽しめます。
コーディネート担当 井上和子