着物好きがあこがれる、織りの着物の最高級ブランド ”結城紬”。
その上質さに注目が集まりますが・・今回はコーディネートのコツに注目。
今回入荷したのは、2008年、惜しまれつつも姿を消した、着物の名門”横浜松坂屋”にて誂えられた結城紬。リサイクル着物でなければ絶対に手に入らない貴重な逸品です。
(証紙が無いのですが、当店所有の本場結城紬と比較、また当店の持つ独自の情報により詳細に鑑定いたしました。こちらは間違いなく”結城紬”です。)
本場に見られる節のあるしっかりとした重厚な感触、鳶色と言われるやや赤味を帯びた褐色から薄茶色。
暈しの素晴らしさもあり、贅沢に誂えられたこだわりを感じます。
年月を経ても、いつ袖を通しても現代に合うモダンな柄行き、状態も申し分なく、これはまさにヴィンテージと呼ぶにふさわしい逸品です。
紬着物のカラー・コーディネートに欠かせない、アースカラー。そう、茶系のコーディネートです。
ワントーンのコーディネートは、すっきりと現代的に映りますが全部が同じ色の系統では重苦しいですね。帯締めや帯揚げは白茶色の様な明るい色でまとめると、上品で洒落た印象になります。
次にコーディネートしたのは、こちらも名門”川島織物”謹製、本袋帯です。
川島織物の本袋帯はやや格のある逸品です。あまり軽い帯ですと、この着物の存在感に負けてしまうため、すこし上質感・格にポイントを置いてコーディネートしてみました。
袋帯には、フォーマルに訪問着や付け下げに締める、金糸銀糸を使った煌びやかな物のほかに柄付けの比較的簡単な洒落袋帯もあります。名古屋帯では軽くて着物が引き立たない時に締めて頂くと、釣り合いがとれると思います。