インターネットショップでお気に入りを着物を”上手”に買う方法。
今、インターネット上でも沢山の和装のお店がオープンされています。きっと、このブログをご覧の方なら一度は覗いたことがあると思います。インターネットショップ、楽天市場、ヤフーオークションとショッピングできる場所は星の数ほど存在します。
例:着物 ネットショップとグーグルで検索するだけで60000件以上の情報が出てきます。
購入を考えるとき、悩むことはありませんか?
何を基準にして買えば良いのか・・・その値段が適正かどうか・・・きっと沢山の迷いがあると思います。購入自体は気軽にできます、しかし、どこをチェックすると上手にショッピングが楽しめるのでしょうか。
今回はインターネットショップに絞って、運営者側から上手な買い方を考えてみます。
1、 寸法(サイズ)はできるだけ”お直し無し”で着られるものを選ぶ。
着物はお直しの種類によっては、数千円から数万円がかかる場合があります。
ネットショップ上でお直しの金額を公開している場合は大丈夫ですが、もし自分でお直しを考えている場合、注意が必要です。
また、余裕のあるつくりでない場合、丈出しなどサイズを大きくするのは不可能な場合があります。サイズについて、少しでも迷いがある場合は必ずお問い合わせすることをお勧めします。
間違いやすい表現、”身丈”について
身丈とは、肩の位置の首のコリコリした骨から裾までの長さです。身長ではありません。これを間違えてしまうと、大変なサイズが届きます。
着物の身丈は”おはしょり”で調節して着られます。これもポイントです。
160cmの記載の場合、実際の身長は155cm~165cm位の方まで大丈夫です。
また、同じように身幅も着方でかなり調節できます。しかし、ゆったりめが欲しい場合は確認することが無難です。
2、 価格が高いものも検討する。高い順に並べ変えてみる。
着物の値段はお店によってまちまちです、それはなぜでしょうか。
着物には基本的に希望小売価格や定価というものが存在しません。
状態、織り、染めの技法や素材、流行、入手の難しさなどすべての要素を絡めて、決定されます。
自分が思うより”少し高いもの”も合わせて検討する。これはお得のコツです。
着物は定価がないと書きましたが、人気の商品や価値のある商品にはある程度の相場が決まっています。
少し高額な商品を選ぶというのは、お値打ち品を手に入れる究極の方法かもしれません。
相場を良く知るお店が高めの値段を設定する場合、商品に良い要素(値段・状態・希少さ・デザイン)が多い可能性が高いです。
定価から値段を考えたとき、結果として損をしないというわけです。また、インターネットショップを利用する場合、並び替えで”高い順”を使うのも一つのコツです。
追記、人気商品には相場があります。あまり安い場合には注意が必要。
例えば、結城紬。
言わずと知れた人気の着物です。
これには●●亀甲と呼ばれる織の模様の細かさの単位があります。反物の横幅にいくつの亀甲模様があるかで単位を決定します。例えば100亀甲といえば、反幅に100個位の細かさです。
当然この着物は良いものになると新品で仕立てる場合100万円を超える場合も珍しくありません。しかし、リサイクル着物店で結城紬を探す場合、安ければその5分の1くらいから見つかることがあると思います。しかし、この価格帯には注意が必要です。
相場より異常に安い場合は、かなりのチェックや確認が必要です。
付けられている価格が大きく相場を下回る場合、着用に差し支える難がある場合があります。
(例:目立つ箇所に大きなやけ、目立つシミなど)。
もちろん、しみ抜きや色かけなど、修理の技法を駆使して着られる状態にする、という考え方もあります。しかし、修理を依頼する場合、数万~からの修理代金がかかります、また、1-2か月、場合によってはもっと多くの時間がかかります。
もちろん、直し代を含めても新品よりはお得です。しかし、仕立て上がりをすぐに着るということは不可能です。そして、アンティークや時代を経た商品の場合、シミや汚れが回復できない可能性すらあります。この点を考えると、相場から見て異常に安い場合は、状態をしっかりと判断する必要があります。
3. 手放す値段に期待しすぎないで、冷静に。
これは結構経験者が多いと思います。
多くのリサイクル着物店では”買取り”を行っていると思います。購入の際、気に入らなかったら売ればいいや、買い取ってもらえるし!と購入を決断してしまう方もいると思います。しかし、この考えは危険です。
買い取り価格は・・・安い。
一般的に着物の業者買取り価格は恐ろしく安いです、買値の10分の1以下。下手をすれば0円です。
結果として、気に入らない→買取りを頼む→値段がつかない→激怒。のような流れになってしまいます。これは非常に悲しいです。こうならないためにも本当に長く愛せるお気に入りを探し、妥協なく手に入れるのがお勧めかもしれません。
※これには理由があります。着物は洋服に比べると購入者が限られ、商品の回転が遅い分、長い間在庫を持つ可能性が高いためです。(右から左へ売れるルートがあるとしても、その相場では買い取らない思います。)
まとめる。押さえたいチェックポイントと考え方。
値段を優先するよりも、心から気に入った長く愛用できるものを探す。ということではないでしょうか?
やはり、価格は気になる部分です。価格が一定していない着物の場合はなおさらだと思います。しかし、ここでちょっと落ち着いて、本当に長く愛せるお気に入りを探して、ちょっと奮発してみる。そんな買い方が一番安全で、良い買い物になると思います。