今回は、当店の新入荷より、インスタグラムでもとても人気のありましたコーディネートをご紹介いたします。お仕立て上がりのリユース品「付下げ」をメインに、大変使いやすい袋帯（こちらもリユースのお仕立て済みの商品です）を合わせました。
爽やかな晴れの日にぴったりのコーディネートとなっております。
コーディネートのメインとなりますお着物は京都の工芸染色を代表する作家のお一人「小倉淳史」先生の「辻が花」の付下げです。
「辻が花」と言えば、それだけで大変人気の高い商品ですが、中でもこちらは飛び柄と言いますか、優しい「空間」のあるデザインです。数ある辻が花の中でも、小倉先生の辻が花は、日本人女性に特にしっくりとくる感じがいたします。そしてこの「今」を感じるアースカラーのグリーンの色目。まさに今に合っている飽きの来ないシンプルな柄行きと色との両方がマッチして、帯の変化で幅広い場面で活用できること間違いありません。このような価値のあるお着物が、リユースでお値打ちな価格で手に入ることこそが、「リユースの醍醐味」です。
リユースの利点としましては、お仕立ての時間がかからないので、急な場合でも式典など着用したい場面に間に合い、お仕立てのタイムラグがありません。なお、それだけの「作品」は自分の予定額より高くなりがちなところ、反物＋お仕立てで準備するよりお値打ちな価格で購入できます。そして、レンタルで用意すると自分の物とはなりませんが、リユースですと一度きりでは無く、その後、思い出と共に新たに何度も楽しめるのです。
合わせました帯は、こちらも新入荷のリユース品「菊華唐花文」 袋帯です。アイボリー寄りの白よごしの地色にニュアンスのカラフルな色が差し色として使われていますので、いくつもの着物の色を優しく拾ってくれそうで、どんなお着物にも実に締めやすい袋帯です。もちろん、金糸、銀糸も使われておりますので、これからの式典などに帯だけ新調されて違った着姿を楽しむのも良いかと思います。
リユースのお着物は、洋服を堪能している方の和装へ挑戦していただくきっかけになればとも考えております。何より色のコーディネートが想像以上に楽しめるのが和装です。それは、着物や帯が変わっても、その物は同じ形をしているからでしょうか。着物、帯、小物…質や色が変わっても形状が同じです。和装は同じ形状の中で色や柄や素材で「遊ぶ」のです。これは想像をはるかに超えて、とても奥が深いです。そう「沼」です…私はその昔、年齢を重ねたらいつかこの興味が落ち着くことがあるのだろうと思っていました。年を重ねた今、分かります。それはとんだ間違いでした。今、この瞬間でも私は「まとうもの」に興味が有りすぎています。それなら覚悟を決めようというところまで来ました。好きなものは好き、なのです。人生は一度きり。興味が生まれたらそれは始め時です。そんな入り口にリユースは最適です。きっかけは何でも良いではありませんか。まずは袖を通してみて…ここから一緒に探求いたしましょう。
スタッフ マキコ
