先日、業者間の買取にてなかなかの出物がありました。
日本最古の機屋”御寮織/紋屋井関”の袋帯です。
御寮織/紋屋井関の誇る至高の織物ブランド
紋屋井関とは
西陣織のさらに源流、1555年(元治元年)日本で初めて空引機を考案、高級な紋織物国産化を完成させた偉大な機屋、井関家のブランドです。
室町時代500年の歴史を誇るまさに老舗中の老舗です。
御寮織とは
中でも御寮織は代々天皇家、公家、将軍たちの装束を手掛けた証、有職織物としてその名を知られています。
もちろん着物通の憧れでもあり、その絶対数の少なさから希少品としても認知されています。
今回当店でセレクトしたのはその絶対的な歴史の中から織り出された<ある種の新しさ>を帯の中に見つけたからです。
こちらはグレイッシュな薄い緑が爽やかな<東京ますいわ屋>さん扱いの御寮織袋帯、意匠は、京の名刹 壬生寺に伝わる、壬生寺裂から、桐の花に向かい合う鳳凰と鹿の、丸錦紋が織り出された、格調高く、静かな高級感が漂う一品です。
そう、この静かな雰囲気は現代的な着こなしに通用するものです。
最古の機屋、紋屋井関の作品から新しさを見つコーディネートする
当店は<スッキリとした礼装の袋帯>を現代的なコーディネートとしてお勧めしています。
老舗と呼ばれる機屋さんの提案する帯は、少し加工が込みすぎている、過飾なものも多く見られます。
ですがこちらの帯はあくまでも静かで・・スッキリとした美しさがあります。
さて、この袋帯の美しさを引き出すのはどのようなコーディネートがよいのでしょうか。
今回は刺繍のシックな付下げとのコーディネートを提案します。互いに静かに引き立て合うこの雰囲気はいかがでしょうか。
力の入りすぎた表現ではなく、美しく、静かに澄んだ帯のコーディネート。そんな提案にも上質感を添えてくれるまさに名品です。
御寮織の特徴として、バイヤス方向にも伸び体に優しくフィットするということもポイントです。
是非、手に入れて最高の着姿実現にお役立てください。
紋屋井関 御寮織 袋帯(新古品):¥138,000(+TAX)