今回のご紹介は、型染め作家 関美穂子さんに別注した九寸名古屋帯です。
猫、鳥、野の花、蝶・・様々なモチーフが描かれた「明るい外へ」という作品。配色に弊店のニュアンスを汲んでいただいた別注作品です。
外出が制限されていた時期に着想された図案と聞きました。明るい日差しのような楽しいムードは、日常回帰への想いでしょうか。引き重ねた垂れの色味の落ち着きに対照的に映え、心の風景を思わせます。
関さんは愛らしい世界観の中に、しっかりと主張のある線を込めるのが見どころ。複雑に重ねられた色味は質感の高い紬の帯地に映え、確固たる完成度を見せています。大人さと愛らしさを両輪で堪能できる作品です。紬や小紋に合わせて、是非「型染の今」を感じるコーディネートをお楽しみください。
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関美穂子 「明るい外へ 千成堂別注」 九寸名古屋帯 鉄紺
やはり気持ちも前向きに「明るい外へ」です!
関美穂子さんの作品は、本当にいつも「大人さ」と「愛らしさ」のバランスが絶妙ですが、今回の新作は「配色」と「絵柄」のバランスからも、さらにその世界観が楽しめる作品となっています。
そして私は、先に帯を見てから今回の作品の表題を知ったのですが、作品名が「明るい外へ」ということを知り小さな感激を覚えました。
少しだけ暗いところにいたのかな…と感じる色の無い世界から、明るい外へ飛び出した先には少しずつ「色」のある世界が待っている…まだまだ色の無い世界も残るこの帯を見て「ここは明るい外へ出たら何色になるのだろう?」と考えることはとても楽しく、そしてその感じる自分の色をコーディネートで魅せることは実に心嬉しいことです。
「明るい外へ」じんわりと、じっくりと、夢の広がる作品です。
<スタッフ マキコ>