
見た瞬間「!」となり、目に飛び込むのは帯締めの鶸色。当店のコーディネートとしては珍しく、帯締めに元気な色を挿してみました。でも「これが良い」となるのも、それは今の気分に合っているから。そして勿論、大切なコーディネートに合っているから。
着姿に今までとは少し違う変化が欲しい時、帯締めにそんな心とコーディネートに合っている一本を通すのは気持ちの良いもの。今回は当店の過去のコーディネート作品も含めた「帯締め主役コーディネート」をご紹介いたします。
和小物さくら ゆるぎ帯締め 鶸色(81)切房

トップ画像で使用しているこちらの帯締めは、京都の和小物さくらさんから新入荷の帯締め。和小物さくらさんは、モダンな感覚を取り入れた、ハイセンスな和装小物ブランドです。
密に組み上げられていながらも、しなやかな手組紐の帯締め。艶やかで、美しさの際立つ、絶妙な色彩です。
色彩の感覚のお話を言葉で表現することは実に難しい…この繊細な色めは、彩度や明度など色が「ちょっと違う」だけで印象は「だいぶ違う」のです。ですから、気に入った色、気になる色があったらそれは買っておくこと、揃えておくことをお薦めいたします。コーディネートをしならがら「やっぱりあの色…」となった時に、同じ色を探すのはなかなか難しいものです。
元気になる色。和のビタミンカラー。目に飛び込む心が躍る色、大切です。
和小物さくら ゆるぎ帯締め 白系

こちらは、小島沙織 さんの染め九寸名古屋帯「Palazzo della Ragione -middle of the night- (ラジョーネ宮 -真夜中-)」 に、美しい「白」を一本通したコーディネート。
目の覚める様な帯締めの白に気持ちが込められていて、これだけ迫力のある逸品の帯に負けない仕上がりを着姿を引き締めながら魅せてくれているのは素敵です。
和小物さくら ゆるぎ帯締め グリーン系

こちらは、野原俊雄氏 「南風原花織 九寸名古屋帯」に、深いグリーン系の帯締めを合わせたコーディネート。
今回、ご紹介するコーディネートの中では帯に使用されている色の中から、きっちりと色を拾って帯締めにしている印象です。帯締めのアクセント使いをしてみたい方は、まずこの方法から入ると失敗することなくアクセントを入れることができて良いと思います。
コーディネート全体の中の色めから気分に合う1色を拾って、その1色を際立たせるアクセントの持っていき方ですね。
和小物さくら ゆるぎ帯締め 薄縹色(61)切房


最後にご紹介するのは、「江戸更紗 手描き×金彩 千成堂別注」 大浦紫山 九寸名古屋帯 染め帯に、和小物さくら ゆるぎ帯締め 薄縹色(61)を合わせたコーディネートです。
こちらは、大きく分けると、全体をベージュ系とブルー系の2色で統一しているコーディネートなのですが、絶妙に「映える」薄縹色を帯締めに持って来ています。こちらも、どうしても帯締めに目がいく、素晴らしいアクセント使いで仕上がりを魅せているコーディネート。
アクセントになりながらも、この薄縹色は「実は」合わせやすい色めというのもコーディネートの幅が広がる更に嬉しいポイントです。
鮮やかな帯締めをキーアイテムに考えて是非新しい発見を
今回は、新作の帯締めが主役のコーディネートから、少し過去にも遡り、帯締めがアクセントになっているコーディネートをご紹介いたしましたがいかがでしたでしょうか。和小物さくらさんは、特に繊細な色めが揃っておりアクセントになるお気に入りを見つけていただけること間違いなしです。
アクセントの持っていく方法は2通り。まずベーシックなコーディネートから最後に帯締めを普段より鮮やかな色を選んでアクセントにするも良し。逆に気分に合わせたキーアイテムとなる色の帯締めを選んでから帯を選んでみるも良し。
着物は「え?これが合うの?」という想像を超えた色合わせが出来ることが面白さであり奥深さであると思います。是非、帯締め1本からの新しい発見をお楽しみください。
<スタッフ マキコ>