新型コロナウイルスの影響でお店がさすがに静かです。様々なイベントの中止もあり、なかなか着物を新調しよう!という気にならないと思います。ですが、安定してご注文をいただく「渡敬」さんの新作の夏小物たち。6月から8月くらいに使うものです、今すぐに、というより少し先の衣替えを見込んだ注文なのでしょう。
なかでも一番人気は「麻絽の帯揚げ」。上質な小千谷縮を帯揚げ専用の生地で織り上げ、渡敬オリジナルの色味に染めた毎年人気の定番です。
帯揚げは広幅の生地を裁断して何枚か生地をとる方法があるのですが、渡敬さんは「一幅」と呼ばれる一枚幅の高品質な生地にこだわります。しかも、上質感の割に少し押さえた価格設定。何枚か揃えておくと、コーディネートの幅も広がり、おすすめです。実はカラーバリエーションが豊富にありますが、当店はその中から特に厳選した大人の色味を扱っています。
厳選した夏帯締めも、さすがの作品が揃っています。新作「玉すだれレース」、定番「角朝レース」「小桜レース洋角三本」ともに新色です。
色味にどこか「はんなり」とした風情があるのが渡敬さんの仕事。常に新しい提案をこころがけて制作していると聞きましたが、そういいながらも斬新すぎない、コンサバ感のある提案が渡敬さんらしい。「着物のこもの」として安心して選べます。
夏に向けて押さえておきたいのは「本麻の高級半衿・絽目のない平織」これも渡敬さんが取り扱うこだわりの逸品が入荷しています。当店の主張として、一番お顔周りをすっきりと魅せてくれる「白」を推します。大人の夏着物と言えば、黒や藍など濃色。そこに白がスキッと効いてたまらなく素敵です。さらりと繊細な生地感の麻は上質な半衿だけにある特権。一枚は押さえておきたい。
和装小物というのは奥深いもので、コーディネートに占める面積は小さいのですが、上質なものを選ぶと素敵の度合いが違います。生地の選び方、紐の組み方、色の選び方、全てが高次元に調和した渡敬さんの小物たちは、素敵な着姿にピリッと効きます。
モードな感性の「和小物さくら」、バリエーションと遊び心の「衿秀」、そして王道を行く京のコンサバ「渡敬」。今年も渡敬さんの夏小物は独特なポジションで皆様にアピールしています。
新型コロナウイルスの影響で、今日、明日の着物を考えるのは難しいと思います。そんな時は少し先を見て、夏の素敵なコーディネートを考えてみませんか?