宮古上布を買う前に知っておきたい、6つのコツと楽しみ方

一生のうちに一度は着たい!夏のきものの最高峰 宮古上布。

その希少価値は群を抜き、数百万円を基本に価格が設定された、高嶺の花でもあります。

よし、買おう!探そう!と思うあなたに、宮古上布の正規作品を取扱う私たちから、お伝えしたいことがあります。

納得の一品を手に入れるために知っておきたい、楽しみ方、安心な買い方、コーディネートの方法、手仕事の楽しみ方です。

1. 宮古上布は藍色とそれ以外の色があります。

宮古上布は600年の歴史を持つ、日本古来の高級織物の一つです。素材は苧麻糸、栽培から糸績み、織り、砧打ちまで全ての工程を宮古島で行うのが決まりです。

藍上布と呼ばれることもありますが、現代の宮古上布のルーツは藍色・絣模様にあると思っています。

戦後、下地恵康氏が紺絣を織っていたこともあり、古典的で代表的な作風はやはり藍色がイメージです。

ですが、白地や明るい色の宮古上布も素敵。現代の宮古上布作家であり、宮古島の風景や日差しを切り取ったような、透明感のある明るい色を提案した新里玲子氏の作品たちです。

古典的で味わいのある藍色、透明感のある薄色、どちらも負けず劣らず魅力的です。

「藍色だから宮古上布!」「新里玲子先生の作品だから良い!」と極端に話をしないで、じっくり腰を据えて悩みましょう。もちろん好みはありますが、どちらも素敵です。

2. 宮古上布はなぜ高い?

平成18年 20反。宮古織物事業協同組合が発表した生産数です。着尺に使われる糸を績むだけで半年、糸から織り上げるまで数か月かかります。熟練した職人でさえ一日20~30cmを織ることが限界。量産することは不可能です。糸、染、織、全てが手仕事の結晶。その仕事からでしか生まれない風合いが人を惹きつけます。

伝統的な技法を守り、伝えるために組合が流通を管理しており、価値のある金額でしか流通することはありません。

産地・組合より仕入れを行う問屋さんより当店は仕入れを行っております。担当者さんに問屋さんの買い付け価格を聞いたことがありますが、驚くほど高価です。結果として、小売価格に反映され、その小売価格帯をつくっています。

また、呉服には定価が存在しません。そのため、希少価値を考慮した価格設定が行われることがあります。

聞いた話ですが、「1500万円」と値段が付けられたこともあるそうです。各呉服店の評価で値段を大きく変える、宮古上布の特徴かもしれません。

3. 宮古上布を安心に買うために

600年の歴史を持つ宮古上布です、アンティーク品、中古市場に流れている作品ももちろん存在します。

結論から申し上げれば、新品または年代の若い新古品を買うことがお勧めです。その大きな理由は素材の劣化にあります。

時間を経た宮古上布は変質しやすく、生地が弱っている場合があります。またデリケートな天然の染料のため、変色が発生していることがあります。

まず、新品や新古品を探してほしいのはこれが理由です。

また、信頼できるお店を見つけるのも大切。紬のきもので特に大切なのはメンテナンス、洗い張りなど経験の豊富なお店が望ましいのではないでしょうか?

4. 宮古上布は夏を楽しむ贅沢な着物です。

着用シーズンは盛夏、7月と8月のみ。細かく言えば7月末~8月中旬、お盆の前とされています。

ですが、気温も上がった現代では、早めに袖を通すのもお勧めかなと思います。

そして、秋をそろそろと感じる頃には、やめるのが粋でしょう。

5. 宮古上布のコーディネートについて

当店のコーディネート担当、井上和子 がよく言うことがあります。

そのたぐいまれな質感を生かしたいということです。

艶やかな透け感がありますが、決して弱々しくない、宮古上布は糸の力のある美しい布です。

気負うのではなく、ゆるりと余裕を持って着こなす。そんな着姿を目指したいところです。

弊店のコレクションは美しいキモノさん(ハースト婦人画報社)の撮影に提供致しましたが、城間栄市さんの本場琉球藍型の帯を合わせました。

すっきりした薄水色に藍色のバンジョー柄ですので、その藍を最大に活かした着こなしです。

帯締め、帯揚げは和小物さくらさんのお品です。繊細な色を活かしたセレクトを心掛けました。

新里さんの藍の宮古上布には、染織家 松尾鏡子さんの帯を合わせました。

その質感、色味、さらりと楽しめるコーディネートです。

6. アフターケアについて

出来れば専門店である私たちに任せてほしいと思っています。

苧麻の繊維を使った着物ですので、自宅でも洗うことは可能です。

ですが、非常に高価なものであり、産地や悉皆にノウハウのある専門店にお任せいただくのがお勧めです。

7. 宮古上布を是非、手に入れてください

夏の着物、お洒落な着物の最高峰。入手難易度の高い貴重品。

そんなイメージが先行する着物ですが、当店はその価値はもちろん、質感や美しさを伝えたいと思っています。

また、その役割は私たち専門店にあります。

宮古上布が欲しいあなたは、是非、当店までご相談ください。

あんしんなお買い物とアフターケアを揃えて、責任を持ってご納品させていただきます。

千成堂着物店:正規取扱品 宮古上布コーナー

「着たい」「似合う」が間違いなく揃います

「自分の着物にあう帯を選んでほしい」
「ネットの掲載品を実際に見たい」
「合うサイズの草履がない」
「お洒落なコーディネートで揃えてほしい」
「着物が着にくいので、仕立て直したい」
「紬をはじめたい」
「似合うものをオーダーメイドしたい」
「式典のコーディネートを任せたい」
「芭蕉布や上布など、特上品が欲しい」
「染織家の●●さんの作品が欲しい」

お応えしてきた一例です。ご来店(予約制)はもちろん、メールやLINEでもお気軽にご相談ください。

ご相談と掲載品のお求め:
044-750-9554
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※公式通販サイト:
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