山形県米沢市、『出羽の織座®』さんの山葡萄蔓バッグが再入荷しました!
今回入荷した4点は新たに生産されたものではなく、資料館で保存されていた職人さんの作品見本ですが、山村館長のご厚意により仕入れが叶いました。
良質な山葡萄蔓の確保が難しくなったため、今後の生産予定はないとのことです。
純国産の上質な山葡萄蔓バッグ…お探しの方はどうかお見逃しなきようお願い致します。
参考記事:しな布、からむし織、ぜんまい紬、紙布、山葡萄のバッグ・・出羽の織座さんの正規取扱店になりました。
今回入荷した4点
出羽の織座 純国産 山葡萄蔓× 胡桃染 科布(しな布) ハンドバッグ 小 / 茶系
¥162,000(税込み)
太めのひごで網代に編み上げられた小ぶりのバッグ。生地には胡桃で染められた科布が使われています。
出羽の織座 純国産 山葡萄蔓×あけび蔓×科布(しな布) からむし糸 ハンドバッグ
¥194,400(税込)
山葡萄蔓とあけび蔓で、ござ目に編み上げられたバッグ。シナ布にからむし糸を織り込んであります。
出羽の織座 純国産 山葡萄蔓× 胡桃染 科布(しな布) ハンドバッグ 細蔓 茶縞
出羽の織座 純国産 山葡萄蔓× 胡桃染 科布(しな布) ハンドバッグ 細蔓 横長大
¥243,000(税込)
使い勝手の良い横長タイプ。日常のお出かけに必要なものは十分入れられます。
山葡萄蔓バッグができるまで
山葡萄の木は日本各地に自生しています。特に寒い地域のものは、寒さに耐える必要からより丈夫な皮となり、バッグの材料となる蔓も良質のものとなります。
多くは人を寄せ付けないような山奥で育ち、周りの木々に絡まるように蔓を伸ばしているので、採集するのは決して楽な仕事ではありません。
切り落とした蔓は鬼皮と呼ばれる表面の皮を剥ぎ、その下にある皮を剥いでバッグの材料にします。この作業を行うためには、木が水分をたっぷりと含んだ梅雨の時期に蔓を採集しなければなりません。他の時期ではきれいに皮を剥げないのです。
十分に乾燥させた後、皮と切りそろえてひご状にしていきます。竹のようなまっすぐな素材ではないため、編めるようにひご状にするのは重要な作業です。
その後、隙間の無いように編み上げられ、美しいバッグが出来上がります。全て人の手作業によるもので、その労力は計り知れません。
天然素材が生み出す表情と育てる楽しみ
天然素材を編み込んで作られたバッグには、素朴な魅力があります。かつては生活必需品として作られ日常的に使われていたものですが、今となっては高級品。「素材の表情を楽しむ」ことは贅沢なことになりました。
織座さんのバッグは原料から編みまでこだわり抜かれた逸品。山葡萄蔓の持つ力強い質感と色味は、最初は武骨にすら感じられるかもしれません。しかし時と共にその力強さは丸みを帯び、持つ人に合わせた滑らかさを作り上げます。
独特の艶と色味へと育てる楽しみは、外国産の山葡萄蔓を使っては作り出せないものです。ぜひ自分の色に育て、思い出とともに子どもから孫へと伝え続けて欲しいと思います。
参考記事:山葡萄蔓のバッグなら出羽の織座®さんで間違いなし。その4つの理由。
上質なバッグには上質な布を
山葡萄蔓を使ったバッグ自体は、もちろん他でも見られます。
それらと一線を画すのは、やはり『布』。着物好きの方でしたら、やはり布(生地)へのこだわりもあるかと思います。
長い年月を耐え得るバッグには、長い年月を耐え得る布でなければなりません。
原始布を復活された織座さんだからこそ、合わせられるシナ布。
シナの木を剥いだ皮から作られる生地と、山葡萄蔓を剥いだ皮から作られるバッグ。
これ以上に自然の生命力と贅沢さに溢れたお品はありません。
織座さんのバッグをご紹介する者・販売する者として、いつの日か、年月を経て美しい艶を湛えたバッグを見せて頂ける日がくれば…と心待ちにしております。